2012年1月26日木曜日

台湾の誠品書店は代官山の蔦谷書店があっても行く価値があるか?


1月20日~22日まで台湾に行ってきました。
目的は食、マッサージ等満喫することもありますが、
誠品書店を一度自分の目で見ておきたかったというのが
あります。


誠品書店は台湾に20店舗以上あるシンガポールの会社が資本の書店です。
書店、とありますが書店だけでなく、ファッション、雑貨など
のフロアもありデパートといったほうが正しく、
デパートの中心となっているのはどこかのブランドでもファッションでもなく、「本」です。

初日は敦南店から先に。
ここは売場面積は信義店に劣ると思いますが
まず台湾の書店の国民の利用方法について、
みんな通路でもどこでも、座り込んで本を読んだり、
カップルで何時間もそこで話したりと、
台湾での書店の利用のされ方に驚きました。




売場も平坦に、規則正しく棚が並んでいるのではなく、
至るところにちょっとした段差があり、
あ、違うジャンルの棚にきた、というのが意識してわかります。
壁面の棚も全部棚が連続しているのではなく、
抑揚があり見ていて疲れる所か楽しくなりますね。
敦南店で一気に誠品書店のファンになりました。

日本の本も取り扱いが多く、特に雑誌(女性誌)は
ここは日本か?と見間違うくらいの取扱量です。
台湾でも、付録付雑誌は全盛ですね~

ビジネス本はユニクロ本や写真には写ってませんが、
意外?にも大前研一さんの本が多いです。








すっかり誠品書店に魅了された1日でしたが、
翌日は、2006年に出来た旗艦店の信義店へ。
信義店は知識と品位を兼ね備える大規模なフラッグシップ店で
本や文房具だけではなく、食品街、ショッピングモール、カルチャーセンターなどを併設しています。






3Fの入り口を入るとすぐに雑誌コーナーになっていて、
円状にひろがっているので導線もゆったりまわる設計になっていてお見事。
雑誌コーナーの裏には旅行本を取り揃えていたり、3Fは新刊中心で
それぞれの平台にジャンルわけされていて、大量の本が積まれています。
本の並べ方もボリュームがあり、凹凸感があり色んな商品が目に入ってきます。











4Fはとにかく広い!!
縦にも横にも永遠に棚があるような錯覚に陥り、ジャンルが変わると
床の色、棚が変わりまた新しい書店に入ったような感覚になります。


椅子がたくさん置かれているのは哲学書コーナー。
料理本コーナーでは料理イベントが開催されることもあるようです。






日本の書籍専門のコーナーもありますが、これが普通の本屋
1店舗分くらいありそうなほど、大きい。
圧巻だったのは、ここでの施策展開でなんと、PFF(ぴあフィルムフィルティバル)
の特集がこんなにも!!






日本でここまで特集組んでいる書店も探すのが難しいですよね。
下は日本書コーナー。ややジャンルは偏っているけど、広さは
日本の街の本屋よりより大きいです。70~80坪はありそう。








誠品書店の信義店はジャングルのようにぐるぐると何回も
売場を回り、3,4時間滞在しましたが、
今話題の代官山の蔦谷書店も、ジャンルとジャンルの
独特のレイアウト、ゾーニングは影響を多大に受けているのがわかります。


僕は代官山の蔦谷書店も大好きで、OPEN後何度も足を
運んでいます。コンデナスト・デジタル社の田端さんも誠品書店と蔦谷書店を絶賛されていて、
このブログを読んでもしかして、蔦谷書店がある今、誠品書店を
見に行く価値はそこまでないのかな?と思いましたが、
台湾カルチャーを知る上でも、書店の未来を考える上でも
今でも見に行く価値は十分にあります。

代官山の蔦谷書店は天井がやや低く、スペースに余裕がない分、リアル書店で
本をじっくり選ぶ人には向いてないかもしれませんが、そんな物理的制約を
解消しているのが誠品書店だといえます。これが2006年から書店として
存在しているなんて、1歩も2歩も先を見ていますね。
日本の書店(特に大型書店)にもがんばって欲しいなあと思う台湾旅行記でした。

どこかのタイミングでほかの書店も少し紹介します。



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